[Live Report]6/16『静岡祭 vol.2』@四谷天窓

私たちMBは、6月16日の四谷天窓でのライブをもちまして、
活動を終了させていただくことになりました。
今まで応援してくださった方々、知り合えた音楽仲間、
お世話になったライブハウスのスタッフの方々、
ありがとうございました。

MBのサイト、冒頭に書かれたメッセージです(一部抜粋させて頂きました)。
ひとつのアーティストが終わる、というのは非常に悲しいことです。まして、自分が今の環境と出会うきっかけになった作品のひとつ、『Spirits of Life』(赤坂MOVEイベント出演者によるコンピレーション。MBは「×(ペケ)」を収録)に参加されてる方でしたので、その思い入れも含め。最後のステージを見届けたい、と思い会社終了後天窓へ伺いました。
MB活動終了最後のステージ、MBらしい爽やかさ溢れる素晴らしいライヴでした。悲しさよりも優しさが会場を包み込んでいる、そんな感じでした。


会場は既に数組のアーティストのパフォーマンスが終了。なので、後半のみですが出演順に振り返ってみます。


saito-K
saito-Kさんが素晴らしいのは、心から音楽が好きだ!という想いを全身で表現しているところ。真っ直ぐに、ただひたすらに真っ直ぐに歌い、奏で、思いの丈を表現する。凄く素直で純粋な心の持ち主なんだな、と実感できるパフォーマンス。
オープニングの「しんがーそんぐらいたー」から掴みはバッチリで(今回久しぶりに聴いたのですが、1番のアレンジがブルージーっぽくなっていて、そこから通常アレンジに変わるところが秀逸)、自身の年表を紐解きながらの「おまえのせいで旅をする」、世界を憂う「21ch」等で思いをぶちまけ(それにしても昔組んでいたユニットの名前が面白かった。2人のケントだからといってそれは反則だって!)、最後に新曲。ライヴの度に必ず新曲を作るという姿勢も凄いと思う上に、今回の曲「ハッピーせんきゅ。」がとにかく温かい。すぐに口ずさめそうなメロディと、素直な気持ちを示した歌詞。一緒に歌えば幸せな気持ちをいただけそうな感じがして、あぁsaito-Kさんらしいなと。凄く心地良かったですね。


っぽん
初めて観賞させて頂きました。歌い方のやわらかさがかなり温かい感じで、人柄も温かいのだろうな、と勝手ながらイメージを抱きました。
ストリートパフォーマーとして活動していることもあってか、スケッチブックを使い曲を紹介、またイベント名『静岡祭』に合わせ"静岡弁講座"を披露。何気にうまいのかうまくないのかの絵−ツッコミ入りまくりでしたが−を交えての使い方披露が楽しかったですね。
個人的なツボは2曲目の「朝顔」。激キャッチーなポップ! 「冬がはじまるよ」を思わせるメロディも心地良い感じ。っぽんさんの曲には花のタイトルが多く(「花」という曲もありますね)、そこから想起できた曲の一つがMoon Childの「アネモネ」。この曲もポップセンスが凝縮された曲で、彼らのセンスを消化し自分流に引継いでいるのかな、と思います。


MB
久しく拝見できていませんでしたが、今回のライヴ、自分が観た中ではとびっきり素晴らしいライヴになったのでは、と思います。活動終了の最後のステージだから、という色眼鏡で観ているわけではありません。

ミチルさんのしっかり地に足の着いた声とソラさんの浮遊感ある声がこれまで以上に合致し、曲になんともいえぬ不思議な温かさをもたらしていた感覚を抱かずにいられませんでした。必要以上に力を入れていたとかいう素振りもなく、また緊張しまくってたという様子も見せず、そこにはまるで"また次のステージもよろしく!"と言ってもおかしくない、いつものふたりの姿がありました。
「First Song」で始まり、「おかしなふたり」「さよなら、言わなくちゃ」等馴染みの曲を挟み、「あした」がラストの曲に。例えば、もし終了を意識させるなら「さよなら、言わなくちゃ」をラストに持ってくる…というのもアリかな、とも思ったのですが(そう考える自分のいやらしさに反省)。希望ある「あした」を最後に据えることで、"きっとまた逢えるよ"という思いを抱かせてくれて、その前向きさに心打たれました。笑顔でのラストステージ、これってMBらしいんじゃないかな、と思うのです。ステージ後も沢山の人の輪に囲まれ、いつまでも笑顔溢れるふたりの姿にそんな思いを強く抱きました。
今度、ミチルさんはソロでライヴ活動を開始し、ソラさんは音楽から離れるもののライヴに足繁く通えるようになる予定。ふたりの音楽に向かう立場は違えど音楽を愛する情熱は変わらない…話を伺い、そう確信しました。

ふたりに素晴らしい未来が来ることを願っています。本当にお疲れ様、そしてありがとうございました。