音楽問題についての移転のお知らせ

ひさしぶりに書き込みます。

一時、facethemusicにて取り上げていた音楽問題を、こちらのブログにて記載していましたが、分けた方がいいとの考えに基づき、音楽問題に関しては再度facethemusicに掲載することにしました。
皆さんには混乱を招いてしまい申し訳ありません。

今後、このブログでは趣味の音楽を中心に記載していきますので、今後ともよろしくお願いいたします。

セキュアCDが"ウイルスの隠れみのになる" 続き

この問題はどんどん広がりをみせています。
セキュアCD問題の詳報

はてなの杖日記『ITmediaニュース:SONY BMG、コピー防止CDのrootkit問題に対処』ふっかつ!れしのお探しモノげっき『ただいま、amazonで、好評晒し上げ中、ウイルス付き粗悪CCCD』経由。

SONY BMGコピーコントロールCDに、マルウェアrootkitに類したソフトが含まれていると指摘されていた問題で、ソニーBMGは11月2日、問題のコンポーネントを削除するサービスパックを公開した。

(中略)

コンポーネント(クローキング技術コンポーネント)は悪質なものではなく、セキュリティを脅かすものでもないとSONY BMGは強調。ただ、潜在的にセキュリティを脅かす可能性のあるプログラムについてユーザーの懸念を払拭するため、問題のコンポーネントをコンピュータから削除するアップデートをリリースしたと説明している。

(ITmedia NEWS 11/3付『SONY BMG、コピー防止CDのrootkit問題に対処』より一部抜粋)
としてSONY BMG側がアンインストールできると主張する一方で、今回の問題を提起したエフ・セキュア社側は、社のブログにて、

・このrootkitをアンインストールする方法はない
・ウイルスなどの悪質なソフトウェアがこのrootkitを悪用して隠れることが可能
・最新のウイルス対抗ソフトを使っても探知できない可能性がある
・同rootkitとそれを悪用したマルウェアを探知する機能を自社製品に備えているが、削除するとCDドライブへのアクセスができなくなる不具合が生じる

ふっかつ!れしのお探しモノげっき『ただいま、amazonで、好評晒し上げ中、ウイルス付き粗悪CCCD』より一部抜粋)
とし、全く持って主張が食い違っているのがわかります。

しかしながら、たとえSONY BMG側の主張が正しいとしても、不安を抱えたセキュアCDを販売し続けるという姿勢は、社としてという以前に人間として間違っていると断言していいでしょう。さらにはセキュアCD導入でAmazon.com等で叩かれているアーティスト等もレーベル側も、セキュアCD導入を知らされてなかったという(本当かどうかはさておき。ただ、最終的にファンを侮辱する結果となった以上、アーティスト、レーベルはセキュアCD導入を知らなければならなかったはず)以上、レコード会社側はファン、レーベル、アーティストの誰をも信頼していないといっても過言ではないはずです。
そんな人間として間違ってる会社が音楽を売り続けること、そのものが問題という気もしてしまうのですが(大袈裟かもしれませんが)、まずはセキュアCDの撤廃と購入者への補償を完璧に行っていただくよう、願うばかりです。

以下は想像の範囲を超えませんが。
今回のウイルス問題が契機となり、アメリカで消費者団体等を巻き込んだ抗議行動が起き、あわよくば訴訟問題となった場合、訴訟大国兼高額賠償金のアメリカのこと、レコード会社敗訴の際はどうなるのだ、会社側は自分で自分の首を絞めることになるのではないか、とさえ考えてしまいます。

"携帯プレーヤー課金、2年間見送り"も油断は禁物

音楽問題を取り上げている各ブログでも話題になっていますが、iPodをはじめとする携帯デジタル音楽プレーヤーへの私的録音保証金の課金が2年間先送りになりました。

当サイトでもこの問題に着目し、この問題に関するパブリックコメントの提出を促すなどしていましたが、パブリックコメントでの消費者の声がまずは反映された、といっていいでしょう。その点においては国民の声が政治に反映されることを裏付けた結果として大いに評価できるものと考えます。

しかし問題はまだ残っています。以下、ふっかつ!れしのお探しモノげっき『携帯プレーヤー課金、2年間見送り 文化審小委が方針・・・だけど安心するのはまだ早いからね。』より引用。

しかし、ここで喜ぶのは早い。次の文章(asahi.comの記事より抜粋)みてみ。

政府の「知的財産推進計画2005」が、07年度までに私的使用目的の複製のあり方について制度改革をすると決めており、それにあわせて現在課金されていない携帯プレーヤーやHDDレコーダーなどデジタル機材全般への課金を検討する。

そもそも、私的録音補償金そのものもいくら、広報活動してるとはいえ、アタシが気がついたのはせいぜいラジオCMくらいで、実際は、普段の通勤時に乗る山手線の電車にもオウムさんのごとく、SARAHのサイトで見れる電車の中で音楽を聞いている吉高嬢の姿を拝んだことは一度もない。

要は先送りされただけなのよ。

だから、ここはとってもある意味で正念場。
ばんざーい♪とうつつ抜かしてるうちにもっと大きな穴がどかーーーんと待ち受けてるかもしれないのだよ。

単なる先送りであり、本当に今からが正念場なのです。

たとえば11/4発売の日経TRENDY12月号『2005年ヒット商品ベスト30』において、1位が"iPod nano & iTMS"となっており、また『2006年ヒット予測ランキング』では"ポッドキャスティング"が8位にランクインと、携帯プレーヤーおよび音楽配信の躍進は間違いないといっていいでしょう。そこに音楽権利者団体側が(表現は悪いのですが)"金の鉱脈"を見つけ、今回の一連の問題同様に課金を訴えてくることは間違いないでしょう。
今回の先送りに至る経緯の過程において、山手線車内等にSARAHの広告が出ていましたが、権利者団体が、今回の問題の根本を何一つ示さず(そもそも問題の内容を広く国民に示し、国民と共同で音楽の自由を広めていく姿勢こそ団体に求められているはず)、問題をよく知らない国民に、あたかも権利者団体の味方になるよう"刷り込む"やり方を行っています。無論車内広告等でかなりの金額も出ており、そのやり方、金銭投資の凄さ(酷さや醜さ、といっても差し支えないと考えます)をまざまざと見せ付けられました。
ですので、2年後…いや、違った形をとって今すぐにでも、同じような問題で搾取することをしてくる可能性は十二分にありうるのです。

常日頃から動向を把握していかなければなりません。これからも注視が必要です。


追記
"デジタルコンテンツ・ワーキンググループにおける意見募集"を首相官邸がはじめました(11/15迄)。

ふっかつ!れしのお探しモノげっき『首相官邸が、パブコメの募集をはじめたよ。』経由。先の課金問題で国民の民意が反映されたことが実証された以上、どんな短い意見であれ提出は必至でしょう。

JASRACに音楽の自由を制限する資格はない

林檎の歌『ボブ・ディラン氏の言葉』経由。たとえアーティスト本人のサイトであれ、日本では歌詞の掲載を禁止するというJASRACの姿勢は、音楽を広げるという本来の趣旨とは正反対の"制限""縮小"にほかならないと断言せざるを得ません。小田嶋氏の"挑戦"の結果がどうなるか、見守りたいと思います。
その小田嶋氏の上記サイトからの引用。

結局、JASRACは、アーティスト本人が自分の公式サイトで無料公開している歌詞を、なぜか、日本のサイトでは「掲載してはいけない」と言っているわけだ。何なんだあんたたちは? 何の権利があってそういうことを言うんだ?
 自分の好きなミュージシャンの大好きな歌について、みんなに知ってほしくて、内容を紹介しているページのどこが著作権を侵害しているというのだろう。
 どうかしていると思う。

常識として、人間としてJASRACは間違っています。音楽の自由を制限し、果ては奪う権利なんてありません。

セキュアCDが"ウイルスの隠れみのになる"

mixi経由で知りました。

フィンランドのエフ・セキュア社は1日(現地時間)、ソニー・グループが発売したコピー制限機能付き音楽CDは、コンピューターウイルスに悪用される恐れがあると警告した。パソコンで再生すると特殊なソフトがインストールされ、それがウイルスの隠れみのになる危険性があり、注意を呼びかけている。

(記事より冒頭部分を引用)

セキュアCD再生用のソフトは一般ユーザーに見えない作りになっているのですが、その見えない作り、すなわちソフトの『隠れ方は、「ルートキット」と呼ばれるウイルスがパソコンに隠れる時と同じ手法』(記事より引用)であり、これがウイルス感染の悪用を招くと警告しています。
米盤はSony BMG、EMIがそのセキュアCD比率を高めていますが、アメリカ国内で大々的なセキュアCD批判を行っているという記事は出ていないようです(単に自分が知らないだけかもしれませんが)。しかし、今回の警告で、パソコンに被害を及ぼしかねない可能性が露呈された以上、消費者団体を使った、もしくはユーザー同士の連合においてのレーベル非難を行っていく機運が高まるのではないかと思いますし、そう願っています。レーベルが安全を保障しないものを販売する…一般の企業では考えられないことです。信用失墜で大打撃を招きかねません。音楽業界だから許されるという考えでも持っているのでしょうか。セキュアCD採用企業に聞いてみたいところです。

Raul Midonショウケースライヴ@代官山UNIT

ひさしぶりの日記にて失礼します。

J-WAVEの番組、『BOOM TOWN』主催のショウケースライヴRaul Midon代官山UNITに行ってきました。
番組内コーナー"Sounds Green"(良質な音楽をジャンルレスで届ける、というコンセプト)の冠がついたライヴ。前回は大貫妙子さん等の出演で有料扱いでしたが、今回は彼の来日に合わせての無料ライヴ(しかも今回、来日ライヴはこの日のみ)、さらにはJ-WAVEチャートにてアルバム『State Of Mind』からタイトル曲を含む4曲同時エントリー(10/23付)、とのことで、いかにJ-WAVEが彼を推しているか、そしていかに注目されているかが分かります。

しかし、そんな注目の高さを一切プレッシャーに感じてなかった、自由人と化した彼のパフォーマンスは、圧巻の一言に尽きます! 素晴らしすぎました。


ライヴは完全弾き語りのステージ。しかし、たった一人っきりのステージとは思えないくらい、アップナンバーでのグルーヴ、バラードでの味わい深さが会場を支配していました。
なんといってもギターテクニック。右手が瞬時にリズムを刻み、フレーズを鳴らし、一瞬の高音(倍音?)を奏でる…右手が魔法の手になっているかのよう。
そして凄いのはギターだけではありません。マウストランペットの素晴らしさたるや! 変幻自在のギターとのハーモニーは抜群、更には歌声も見事…一切のブレがなく、マウストランペットとの瞬時の切り替えも完璧(ゴスペルをやっているので声に着目する機会が多かったのですが、安定感抜群!)。
ギター、声、全てに魔法がかかっていたといっても過言ではないのです。

2曲目の「Sunshine」(出だしにアフリカ音楽を挿入。更に解放的な世界観が演出されてました)終了後、周囲の"凄い!""なんなんだあのテクニックは!"のざわめき、招待された300人以上の一斉の声が、Raulがいかに素晴らしいかを物語るのに充分でした。無論自分も、一緒に行った友人(リンク先の神山君)共々興奮しっぱなしで、神山君も自分も最後には言葉を失い、神山君はギターの腕で、自分はヴォーカルの素晴らしさにRaulに嫉妬心を抱いていた、といってもいいくらい。兎に角完璧な仕上がりだったのです。

ショウケースでは多いほうでしょう全8曲、最後の「State Of Mind」終了後、ショウケースではありえないはずのアンコールが起きたのですが、めちゃめちゃ分かる気がします。さすがに用意されてなかっただろうこともあって、アンコールは行われなかったのですが、MCのクリス智子さん(『BOOM TOWN』ナヴィゲーター)の興奮も凄くて、ちょっと冷静さを忘れた締めの挨拶、"(みなさん、今日の招待券当選)おめでとうございます!"が、もっと観たい!という気持ちの表れであったし*1、いかに彼が本物であることを物語ってた、と思います。


本当に最高の一言に尽きます!

State of Mind

State of Mind


追記
そいえば去年の今日(10/24)はAlicia Keys東京国際フォーラムホールAでした。10/24は自分の中で"最高のライヴの日"として心に刻んでおくことにします。

*1:通常なら"ありがとうございました"というはず。貴重なライヴを観られて嬉しかった!、の思いを素直に表していると思うのです

PhotoAlbum更新のお知らせ

当サイトで応援しているいぶきが主催したライヴのフォトアルバムです。ライヴレポートは追って更新します。